前記事「ブランディングのメリットと効果〜」では、
導入したブランドの “4大メリット” 、『販売』『開拓』『価格』『採用』が、
実践のビジネスシーンでどのように作用するのか?
わかりやすいデータを示しながら解説しました。
ではブランドが、なぜそのような大きなメリットをもたらすのか?
この記事では、そこに潜む本質や価値感にフォーカスし、
ブランドの必要性を10箇条にわたって語っていきます。
まだブランディングに懐疑的だったり、
取り組むかどうか?右顧左眄している場合、
一読により、ブランド導入に強い確信を持つこと請け合いです。
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1. ブランディングは『マーケティング』由来
『ブランド』を創り上げるための企業活動を『ブランディング』といいますが、
ブランディングは自社(企業)、並びに自社の製品・サービスを対象として、
社会、市場、業界、さらに同業社間における当該企業の相対的な差別性・優位性を、
広く顧客やユーザーに認知・浸透させる企業活動です。
従って、ブランドは市場環境、業界・競合事情、顧客・ユーザーニーズなど、
いわゆるカウンターパートやステークホルダーの情報・データ分析から、
自社が目指すべき存在イメージを創造し、市場や顧客に認知されたい価値を創造する。
これ、すなわち『マーケティング』要素の賜物と言えるでしょう!
従って、ブランディングに取り組む要件定義には、
3CやSWOTなどのマーケティング分析が不可欠なのです。
2. 『第五の経営資源』とは?
さて『第五の経営資源』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
「人、モノ、金、情報」までは一般に浸透しているようですが、
次の5番目に来る経営資源、それがまさに「ブランド」なのです。
つまり「人、モノ、金、情報、ブランド」の経営資源五点セットの一丁上がり!
しかしながら、5番目にくるブランドはあまり認知されていないどころか、
必要性もよく理解されていないのが実情。
「人、モノ、金」はモノ。
「情報」はモノとコトのハイブリッド。
そして「ブランド」は唯一コトに属します。
駄洒落ではありませんが、“コト”の重要性をわかっていない企業はまだ多い。
企業の経営資源、有効資産と再認識すべきでしょう。
3. 『無形の資産』とはどういうこと?
『無形の資産』。。。
実は前項「第五の経営資源」と共に、可視化できない、見える化し辛い代物。
言うなれば、結果が見えないことや数値化し辛いことで、
どうしても企業経営層はブランド導入に二の足を踏んでしまうのですね。
色々苦労してブランディングに取り組んだ。
ところが、結果がすぐに出ない、数値化できない、モノとして可視化し辛い、
つまり企業経営として、マネタイズのしにくさが、日本企業が敬遠する証。
ローマは1日にしてならず!
ブランドは一朝一夕で実現せず。
別に逃げているわけではありません!
ブランドというものは、深謀遠慮の中でしか産まれることなく、育つものではないのです!
4. 『差別的優位性』とは?
“競合他社品とは性能・機能の差別性だけでなく、
価格競争力もあり、コストパフォーマンスが高い”。
などと言ったように、製品力が高いことはもちろん十分ブランドのチカラを持ちます。
つまりモノにコトのチカラを備えた製造業たるブランド力。
ではサービス業や商社のブランドパワーは如何に?
規格品や定型サービスで提供する横並び的企業は、ブランドを持てないのか?
豈図らんや!
立派にブランディングすることができます。
例えば、生産機械を販売する専門商社。
多数のメーカー品を扱うが故に、
顧客企業のニーズに沿った機械を独自のセレクションで提案できる、とか、
他の商社には無い、メンテ保守力、ジャストインタイムのサプライ品供給力など。
またIT企業であれば、
システム開発の中でも特にJavaの開発・構築に特徴を持ち、競合他社の追随を許さない、など。
カタチのあるモノだけでなく、無形の役務・サービス、技術・ワザなど、
これらも立派に培われたブランドとしてチカラを持つのです。
5. 業界で他に無い『独自性』とは?
前項、差別的優位性が、唯一無二のもの、独自のものとなれば、
さらにブランドとしての価値が高まるところとなります。
市場・業界、競合他社の中でも独自技術や独自戦略で他を圧倒するシェアを持つ。
などと言えば、リーディングカンパニーとして王道の独自ブランドを築いていると言えます。
逆に業界第3位だけど同系製品、同系サービスのカテゴリーにおいて、
他社がやらない独自技術で、むしろその領域のみでは100%のシェアを持つ。
これはまさに市場分析や競合分析の勝利かもしれません。
つまり立派なブランドのワザと言えるでしょう。
またブルーオーシャンの市場下で、
その企業が、技術的、資金的・マンパワー的に他の参入や追随を許さないという、
ファーストペンギン!業界初だったとしましょう。
このような例では、市場を創出したパイオニアとして、
引く手数多、思うがままの事業戦略を可能とします。
まさに独自路線を地で行く価値あるブランドと言えませんか?
実はモノづくりニッポンの製造業。
皆さん、それらの中の一つに、中小企業の町工場、燻銀の匠ワザ、
などと言ったことを耳にしませんか?
そう、アレです、アレなんです。立派なブランドパワーと言えるんですネェ〜。
6. 市場で「選ばれる」「でなきゃダメ!」ファンの支持
このようにレッドオーシャン市場、群雄割拠するマーケットにおいて、
玉石混交の競合犇く中で「選ばれる製品・サービス」であること。
また唯一無二、顧客や消費者が他に変え難い、「でなきゃダメ!」という製品やサービス。
それはとりも直さず、前項まで言及してきた差別的優位性、独自性がブランドのエッセンシャルだからです。
さはさりながら、ブルーオーシャンと言えども、顧客・消費者に支持を受けなければ、
「でなきゃダメ!」「選ばれる」という製品・サービスにはなりえないということ!
これは声を大にして言っておきたいと思います。
ブランド確立はそんな甘いもんではないのですゾ!
ところが業界で折角「選ばれている」製品・サービスを持つ、ブランド力ある企業なのに、
依然そこをきちんと、可視化できていない、言語化できていない、
といった何とも残念なケースが多いこと。
ウ〜〜ン、モドカシイ!
だから弊社のようなクリエイティブエージェントの出番があるんです!
しっかり見える化し、言語化しますよ。
どういう方法でやるの?表現やアウトプットはどうするの?
と仰せの向きは、以下のバナーをちょっと覗いてみてもいいかもしれません。
7. 同じ商品でも違いが出せるかが決め手
全く同じ商品、つまり大量生産の規格品や同一サービス品の渦中での差別化・優位性。
恐らくこのケースはブランディングに最もテコ摺る、乃至は難易度の高いケース。
全く同一規格の製品、横並び商品、巷で言えば量販店やコンビニが代表的。
例えばその中でコンビニのセブンイレブン。
日販(1店当たりの平均販売額)が、2位以降のローソンやファミマを大きく引き離し、
ダントツ1位、No.1ブランドを30年以上我が物としている。
途中で入れ替わることもあるはずなのに。。。単に先行者利益だけではないはず。
では少しだけその理由をピックアップしてみましょう。
- 商品の単品管理システムによる売れ筋商品絞り込み
- 来店客の動線に基づく店内商材レイアウト設計
- 高機能なPOS販売データに基づく顧客志向の品揃えと棚割り
- 1日3便のジャストイン配送による適正在庫管理とチャンスロス防止
- FC・直営チャネル政策や出店ドミナント方式の先鞭
上げると枚挙に暇がないのでこれまでとしますが、同じ商材販売で大きく差が出てしまう。
ブランドのレゾンデートルは事業の結果にハンパ無い違いをもたらすのですネェ〜。
8. 『企業イメージ』『ブランドイメージ』の形成
ブランディングの努力によって創出されたブランドは、
消費者や顧客に企業イメージ、プロダクトイメージ、
さらにブランドイメージとしてインプリンティングされます。
オープン市場のマスマーケットにおいては、購入ユーザーのみならず、
社会や市場に広く認知がなされるでしょう。
片やクローズドなtoB市場においては、
購買企業や業界関係者など“知る人ぞ知る”かもしれませんが、
製品力・サービス力の証として、ブランドイメージの形成は企業の資産と言えます。
ところが、ところがです。
特に日本のモノづくり企業は恒常的にこのブランドづくりが下手!
優れた製品力、売れ筋の商品として高いシェア、といいながらも、
よくあるのが、例えば「RS-108」「Z100-SX」などと、
製品名・商品名に型番が多いこと。
もう少しブランドイメージを右脳でイメージングできるようにしたいものです。
この記事も参照してみてください。参考になります!
9. 『信頼・信用』獲得で継続的・安定的な収益
信頼・信用を受け、一度社会・市場に浸透したブランドは、
企業がよほど大きなチョンボをやらかさない限り、継続的に維持され、安定的な収益に繋がります。
それはtoC対象の一般消費財のみならず、企業向け製品・サービスにおいてもしかり!
一度確立できたブランド力は盤石とは言わずとも、
堅実な収益を、しかも継続的に確保できている、
というのがブランドの優れた特徴でしょう。信頼・信用のなせるワザですね。
10. 『リブランディング』でリベンジ!
しかしながら、信頼・信用とて未来永劫にわたりチカラの維持・成長が約束されたものでは無い。
栄枯盛衰は世の常です。少々パラドキシカルな言い回しだとお思いでしょうが、
技術革新、規制緩和、法律改正、競合他社の追い上げなど外的要因による阻害、
そこには市場飽和感、消費者のマンネリ感など経年劣化も含まれるでしょう。
また企業の不正、不良品の発生、社会問題などオウンゴール的自滅もあります。
無慈悲にもサドンデス、the end!の結末。。。
ただ前者であれば十分リボーンできる可能性があります。
それが「リブランド」を目指す、「リブランディング」です。
築き上げてきたブランドの再生へ向けた捲土重来、リベンジの機会なのです。
そういう意味では、普段より市場や業績を睨んだ、
ブランドのチューニングやメンテナンスを欠かさないことが重要と言えそうです。
11. あと書き
いかがでしたか?
前記事、ブランドの4大メリットと、
本記事で語る、4大メリットが実現できる根拠や本質理解。
それぞれの記事はお互い関連付いており、
どちらの記事から読んでも、
ブランドやブランディングの理解促進になっていると思います。
そう言う意味では、この記事からエントリーされた方は、
前記事、「ブランディングのメリット【販売・市場開拓・価格・採用】効果を知る」を、
引き続き一読されることをオススメします!以下のバナーからどうぞ。
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執筆・編集|メーソン
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