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オウンドメディアの活用と効果的運用方法を目的別に解説

2022.02.24

オウンドメディアの有効活用と運用方法アイキャッチイメージ

Webを代表格とする、
『オウンドメディア』の有効性について、
ここで一度見直してみましょう!
実は意外に多様な目的や機会に有効活用できるのです。

企業で行うB2B市場開拓や営業活動、B2Cの商取引、
採用活動、IR・広報戦略、
さらにブランド戦略、展示会プロモーション…など、
それぞれの目的に応じて、
オウンドメディアを新規制作するだけでなく、
今あるオウンドメディアを有効活用するワザまで、
実践レベルで解説します。

1. オウンドメディアを定義しておく

01. まず『オウンドメディア』の範囲を明確にする

オウンドメディア』と言うと、一般的に自社のWebサイト、
もしくは自社Webサイト群を指すことが多いようですが、
広義にはWebメディアだけでなく印刷・紙メディア、動画メディア、自社ブログ、
さらにSPツール、DM、社内インナーメディア等、自社マターで制作したメディアの総称です。
以下に一通り、簡潔にまとめてみました。

カテゴリー オウンドメディア名 摘 要
Webメディア コーポレートサイト
採用サイト
ブランディングサイト
LP(ランディングページ)・特設サイト
ECサイト 自社開発のECサイト
ブログ 集客・マーケティング目的の自社展開の戦略的ブログ
メルマガ・DMメール
印刷・広報メディア 会社案内
パンフレット・カタログ 製品・サービス、広報
採用パンフレット・入社案内・内定者ガイド
ホワイトペーパー・DL資料
ポスター・チラシ・リーフレット
機関誌・広報誌・社内報
周年記念誌・社史 アニバーサリーパンフレット、社史専門サイト、周年動画等も含む
CSRリポート・環境活動報告書
SPツール・DMツール 販促メディアとして
ブランドブック・CIマニュアル・クレド冊子
動画メディア 企業PR動画 自社制作動画でもYouTubeのプラットホーム利用の場合は、「アーンドメディア」となる。
採用動画・採用セミナービデオ
プロモーション動画

02. 『オウンドメディア』と『トリプルメディア』の関係?

このオウンドメディアに対し、エージェントやベンダーを介し投入・出稿するメディア、
例えばTV、新聞、雑誌、ラジオ等のマスメディア広告(=マス四媒体)、
Webバナー広告、リスティング、リターゲティング等のWebメディア広告等を、
ペイドメディア』(有料広告メディア)といいます。

さらにSNSプラットフォームを使ったメディアを『アーンドメディア』といいます。
Facebook、Twitter、Instagram等が挙げられます。
評判を呼び込む、口コミ、影響を及ぼすマーケティング手法として、
特にコンテンツマーケティングやリードナーチャリング等、
Webメディアとリレーションさせることが代表的活用法です。

これらオウンドメディア・ペイドメディア・アーンドメディアを総称して、
トリプルメディア』と言います。

2. オウンドメディアを巡る現状

01. Webの社会的地位や存在価値の向上

2000年頃、筆者の経験でWebに対する社会的信用度はそれはもう低いもので、
特にWebからの問合せは最安値の見積を取りたいだけで、ロクな客はいない、とか、
ウチの商品は信用第一、Webを介して取引なんてやるものでは無いなど、
その存在価値すら、すこぶる低いものでした。

それが今やどうでしょう。
ECショップやモールでのBtoC、CtoCの売り買いのみならず、
重厚長大なBtoB企業のリード探しにも、SEOやコンテンツマーケティング、
またMA分析でターゲッティングをやり、ホットリードを探りあてるなど、
信用・信頼が決め手の高額案件でさえも、Webを介したトレードは、
産業界、社会全体でごく日常茶飯事になりました。

そういう意味ではオウンドメディアの中でもとりわけ、
Web信用は社会的コンセンサスが確立され、
しかもその需要や有効性は右肩上がりの成長を遂げ、
将来に向けても低迷や衰退などといったネガティブ要因は微塵も感じられません。

02. マス四媒体の衰退とWebの躍進

その躍進を遂げるWebメディアに対し、マス四媒体は衰退の一途です。
つまり前項に関連して言うと、マス四媒体は「ペイドメディア」です。
そのペイドメディアに関する、以下の統計データをご覧ください。

マス四媒体とインターネットWeb広告の市場推移
かつては隆盛を極めたTV広告・新聞広告等マス四メディアだったが、その凋落は今やWeb広告にとって替わられる事態となっており、メディアパラダイムの大きな転換点となっている。その後もマス四媒体は低下を続け、Webは大きく飛躍を遂げている。

このグラフから、明らかにWebネット広告の伸長が、衰退するマス四媒体に取って代わる事態を見て取ることができます。
このグラフでの対象はネット広告ですので、即“イコールWeb”“イコールオウンドメディア”ではありませんが、
いわゆるクライアントのマス四媒体離れ・不信感、その結果Web(ネット広告)への乗り換えという事実。
つまりペイドメディア領域の中で、その勢力図は大きく塗り替えられているのです。

実はこの事実もWebメディアの信用性・信頼性向上に大きく貢献しているものと考えられ、
オウンドメディアを代表するWebを活用することが、
企業の様々なビジネス活動、例えばここで対象としている企業の広告においても、
アドバンテージはWebに移行したわけで、
この統計データはオウンドメディアのWeb有効性を裏付けるものでしょう。

03. 動画のオウンドメディア化が定着

このWebメディア伸長の中で、にわかに大きく活況を帯びているオウンドメディアが、
動画メディアです。
特にこの動画は、Webとの親和性が強く、
「静・公式・定型情報発信のWeb」、「動・瞬間大量情報発信の動画」、
といった発信レベルの特徴の違いから、Webに動画を組込む一体的運用が、
大きなトレンドになっています。
ご存じYouTube動画等の動画プラットフォームの動画広告とWebとの合わせワザで、
このWeb+動画のコンビネーションは未曾有の増加を辿っています。
また広報メディアのコーポレートサイト、採用サイト、ブランディングサイト等でも、
動画組込みによりWebにエモーショナル性を付加できるという、
優れものの2メディアが強いシナジーを織りなすのです。

04. 印刷・紙メディアは長期的な需要減

これらに対し、オウンドメディアの中でも需要が長期的に低落傾向にあるのが、
印刷・紙メディアです。
ご存知の通り、出版・新聞の凋落、カタログや取扱説明書のデジタル化、
社内の各種印刷物の削減、広報媒体のWeb化・デジタル化…

しかしながらこの印刷・紙メディアですが、
対面のコミュニケーションツールとしては、依然存在価値の高いメディアであり、
特にリアルマーケットにおけるBtoB取引、商談・営業活動等、
様々なビジネスシーンにおいては、欠くことができない必須のオウンドメディアと言えます。

3. 目的別にオウンドメディアを有効活用する

ここからがこのブログのメインテーマとなります。
これらを踏まえ、このオウンドメディアを活用して、
様々なビジネスに活かす効果的な活用・運用方法を、ここから実践的に解説していきます。

ここで前提になるのが、昨今のビジネス展開のあり方として、
多かれ少なかれWebメディア抜きに語ることはできない状況のため、
さらに前述した通り、オウンドメディアのWeb有効性を確固たるものとしたこと、
これらのことから、ここではWebメディアを中心とし、
各種のオウンドメディアを適材適所で有効活用する方法を解説します。

それぞれの運用で活かすオウンドメディアは黄色マーカーで表します。

01. 新規市場開拓【B2B】メディアとして運用

BtoB取引のイメージ

企業間取引や商取引のオウンドメディア活用です。
新規取引やリピートの継続顧客取引がありますが、新規の取引や市場開拓での活用です。

旗艦となるWebは、やはり原則コーポレートサイトですが、
戦術的にLP(ランディングページ)や専門特設サイトがあります。
リード(見込み客)獲得策としてはSEOが主流で、
ペイドメディアのWeb広告からの流入も活用できる。

そのリードをキャッチアップする手法として、
オウンドメディアからダウンロードするホワイトペーパー、PDFカタログ、技術資料、
メルマガ登録
等があります。
またコンテンツマーケティングやコンテンツSEOを実施する場合、
戦略ブログが強い武器になります。

BtoB取引市場の推移グラフ
参考までにBtoB取引の市場規模を年次時系列で紹介します。BtoBの商取引は確実に増加の一途を辿っていることがわかります。2020年はコロナ禍で規模自体は減少したものの、2021年はV字回復を果たし、EC化率もさらに伸長させています。

02. 営業活動のメディア運用

営業パーソンのイメージ

前項のBtoB新規客獲得策により、実際の商談コンバージョン(RFP・問合せ)に至ると、
Web完結で受注や成約がかなうことは、システム系商材の一部を除きほとんど無く、
商談としてクロージングまでのプロセスは、ビジネスパーソンが受け継ぐ。
その間ビジネスパーソンが活用するオウンドメディアとして、
会社案内、製品・サービスパンフレット、カタログというオフラインの代表格たる、
オウンドメディアが存在します。

03. 商取引【B2C】戦略のメディア運用

BtoCイメージ

ネットショッピング、WebのオウンドメディアとしてECサイトが中心になるでしょう。
対象は個人ユーザーがほとんどで、サイト閲覧で購買・決済まで、ほぼWeb上で完結します。
集客策はSEO、ペイドメディアの広告出稿とともに、
自社運営のブログによるコンテンツマーケティング、
またアーンドメディアのSNS活用ですが、ここはオウンドメディアです。
メルマガ、ダウンロード資料、ノベルティ、
またブランディングサイトを活かすマーケティング展開が効果的です。

04. 採用戦略メディアとして運用

採用活動のイメージイラスト

昨今では採用難から採用向けオウンドメディアの戦略的・有機的活用がトレンドになっています。
何と言っても採用サイトが旗艦になります。
またコーポレートサイトは就活生・求職者の企業理解を促すメディアです。
企業説明会や合同説明会では採用パンフレット、採用動画、会社案内が戦術兵器。
オンラインを活用すると、採用セミナービデオは昨今のトレンド動画メディアです。

05. ブランディングのメディア運用

ブランディングイメージ

ブランディングのオウンドメディア活用は、企業のブランド構築、
つまり企業の存在価値、強み、将来の社会有用性を語るに相応しい経営資源。
つまり【人・物・金・情報・ブランド】、その5番目に位置するブランドです。

これで旗艦となるのは、ブランディングサイト。それに次ぐコーポレートサイト
またそこで流すブランド動画プロモーションビデオとしてブランド浸透策になり、大変効果的です。
社内インナーとしてブランドブック、CIマニュアルも含まれます。

06. 企業広報のメディア運用

広報・PRのイメージ

企業広報領域は非常に広く、
一般広報活動、採用広報、それに上場企業はIR・投資情報、社会活動、
また広義では営業・マーケティングにまで及びます。
そういう意味では、
会社案内、コーポレートサイト、採用サイト、採用パンフレット、
CSRリポート、環境活動報告書、決算短信
等、多岐に及ぶもので、
これら全てがオウンドメディアの範疇に入ってきます。

07. 周年・創業記念のメディア運用

周年・創業記念のメディアイメージ

企業の広報活動の一環ですが、企業の周年記念のみならず、
自社の製品・サービス、その他企業活動における様々な行動機会の経過年数です。
例えば百貨店や量販店、ショップや飲食店、製品や商品、サービスなどもその経過年数を記念する対象です。
それらを社内外広報するオウンドメディアが複数存在します。
代表的なのは周年記念誌、創業社史、アニバーサリーパンフレット等の紙メディアはじめ、
周年記念動画、周年専門サイト、またインナーメディアとして周年ポスター、記念社内報があり、
これらアニバーサリーツールも立派なオウンドメディア有効活用となります。

08. 展示会出展でのメディア運用

展示会のイメージ

企業の展示会出展は前項01の商取引メディアと同様、
新規のリード獲得、新規市場開拓の目的は同一と言え、そのプロセスが異なるだけです。

コーポレートサイト、メルマガでの出展告知、
展示会ブース内でのカタログ、パンフレット、リーフレット
来場者とのコンタクト後、ビジネスパーソンの行動に即したオウンドメディアの活用は、
「01. 商取引戦略メディアとしての展開」と同様のプロセスとなります。

09. セミナー集客でのメディア運用

セミナーイメージ

セミナー開催は展示会と同傾向の様相を示します。
それは新規リード獲得戦略という概念ですが、
セミナー参加者へリーチする手法がコーポレートサイト自社ブログ上でのセミナー告知であり、
セミナーでのファーストコンタクトで使用するオウンドメディアは、
セミナー資料、カタログ、パンフレット、また会社案内です。

以上のように、
オウンドメディアは様々なビジネスシーンで有効性を発揮するのです。

4. あと書き

オウンドメディアが活躍できる、或いは有効性を発揮できるシーンが、
意外に多く存在することがわかったと思います。
しかも社内に溢れている各種制作物の、
チラシやリーフレット、
広報ビデオや社内報、
メルマガに至るまで。

それらをきちんと目的化し、戦術的に有効活用すると、
様々な企業活動に実践的に活かせることもわかったと思います。

逆に言うと、営業・商取引はじめ、採用活動や、
展示会、自社開催セミナーなどの企業活動に、
社内に存在する各種のオウンドメディアが即戦力になるということです。

これは社内のオウンドメディアの活きた使い方ですし、
経営資源の有効活用でしょう。
これには気付かなかったという方も多いかもしれません。

もちろん社内に存在している、特に紙媒体などは、
旧年度版、情報陳腐によって、使えない場合もあるでしょう。

その場合は新たに刷新、作り直しになると思いますが、
その節は弊社にお声がけいただければ、
目的に最適化し、有効活用できるオウンドメディアづくりをお手伝いします。
お問合せや弊社ホワイトペーパーダウンロードもご活用ください。

(執筆・編集|メーソン)


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導入検討資料、社内稟議にもご活用ください。

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